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群青記

普通の大学生群青が、日常に潜む「可愛い」を大特集♪

   

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上海姑娘旗袍旅――1日目夜


腹ごしらえをして、午後は大体のイメージを固め、自由に散策することに。

前の記事で散々旗袍のクラシカルな魅力について語ってしまったので、旗袍=アンティークと妙に印象づけてしまったかと思います。所が、いい意味で古くさい(笑)老舗が並ぶ同じ道端に、モダンで大胆な新しい店も肩を並べているんです。伝統と新鋭のマーブル。ここに上海という街の極彩色な活力が感じられます。


モダン調の旗袍は一歩間違えるとちぐはぐで中途半端な布切れへと変容するので、頭の固い群青はどうしても賛同できませんが、この店には舌を巻かざるを得ませんでした。

反射で見えずらいですが、下向きの扇マークが特徴的な「蘭芝鶴」。ここでは、一見伝統的な旗袍と見せ掛けて、独特な質感を出してみたりと、どこかズレたユニークな洋服が売られています。店主の話しによりますと、「小さな店ではありますが、商品は全て自らデザインし、染色や縫製、ボタン製作から刺繍に至るまで全て手作りによるもの」だそう。

内装はこの通り。

店長の服装も大上海時代の老爺(ラオイェ=旦那様)のようでイカしているでしょう?(笑)冬には蝋梅(ラーメイ)の匂いが香るこじんまりとした店内では、王宮風の壁紙と、90年代前半の大上海(ダーシャンハイ)を思わせるセピア写真と、現代風の置物がミックスされていて、訪れる人を不思議な空間へと導いてくれる。

内装と同じく、ここで作られる服は硬質な素材と柔軟な素材など、相反する性質をミックスする事が大きな特徴。例えば開襟(カイジン)風のトップス一枚を取っても、背中は大きく開かれ、そこに柔らかい紡紗(ファンシャー)がゆったりと背中に流れていたりと、どこか可愛らしくもシャープな印象に。価格も100~200元(1500~3000円)と比較的にリーズナブル。オシャレ好きな白領妹(バイリンメイ)や上海姑娘(上シャンハイグーニャン)是非とも着こなしてほしいところです。

一通り旗袍店の路を巡り終ったあと、せっかくなので旗袍の上に羽織るボレロ等も当たりをつけることに。その途中で、面白いものを発見!

皆さん、これがなんだか分かりますか?
はい、そうです。公衆便所なんです。さりげ移動式でもあるというところが上海らしいと言うかなんと言うか(笑)

そして上海のスタバにも寄り道。

椅子がふかふかしてて、とても気持ちいい。平日はそこそこ空いてるので、観光する方が一休みするには最適です♪

注文した品々。

左からコーヒー、キャラメルマキアート、カプチーノ。日本のものより弱冠薄いですが、それでも充分美味しいです。そして、撹拌用におかれた棒アイスの芯のような竹串がまた面白かったです。

スタバで家族会議した結果、成人式用のチャイナは最初に気に入った淑明子というお店の物に決定。深みのある紅の物で、足の甲まで届くたっぷりした丈の物です。布地は明るいワインレッドの緞子(ドゥァンズ)で、鮮紅のスパンコールとビーズで牡丹の刺繍を施したものでした。値段はオーダーメイドなのでやや高めの5000元(=8万円)。振り袖ほどでは無いにせよ、親には悪いことをしてしまいました。

敷金を払ったあとは、早速店内で採寸します。見本となる同じ様式の旗袍を着たまま、胸囲や腰囲はもちろん、あらゆる数値が、着ける下着やヒールの高さまでを誤差として計算にいれつつ、記録されて行きます。立体裁断で型紙を作るのはデザイナー自身ということで、何と年齢までも基本情報として聞かれました。いわく同じ紋様でも、十代が対象かに二十代が対象かでは、微妙に配置や大きさが違い、それによってお客さん一人一人の風格を出せるよう調整するのだそう。

しかし採寸は数字の記録だけでは終わりません。基本の採寸が終わると直ぐに、その場で青浦(チンプー)にある工場へファックスされます。その時点からデータに基づいて無地の旗袍が一着仕立てられます。出来上がり次第なんとデザイナーさんが直々に(!!)店へその型取り用の旗袍を持ってきて、お客さんに試着させます。そしてそのばで裾やヒップの高さなど微調整されます。この旗袍が完全に体にフィットして初めて完璧に採寸作業が終わるそうです。そしてこの旗袍を基に本番用が作られる訳ですが、平均2週間、急ぎでも1週間はかかるようです。こうして手間暇かけて造り上げるから、本場の旗袍は優美で格調高い訳ですね!

逸る心を抑え一旦帰宅。夜は久々の家族麻雀を楽しみました。群青は下手くそなので、一番簡単な「拉扱和(ラージーフー)」、直訳すると「ゴミ牌寄せ」(笑)を遊ぶことに。簡単に言うと同じ種類の牌(風など除く)の数字が繋がったものか、同じ数字のものを3枚で一組とし、それが4組以上か、或いは変わりに風向の同じ牌が数組揃えば和了れるというものです。


うまい人は老麻雀(ラオマージャン)と呼ばれ、場に出た牌だけで誰が何待ちだと分かるので、お祖父さんから「牌を変えたらどうだい」と言われる度群青はカクブルしておりました。結果は持ち点がプラスマイナスゼロなのでまずまずの出来でしょう。また明日再戦することにします♪

それでは今回はここらで、さようならノシ

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1992/02/14
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自己紹介:
さりげない日常に小さな喜びを♪
古い街角や巷の小道を頭一個の狭さで通るのが大好きです。

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